今、学校現場は大きく変化しようとしています。その理由として、子どもたちが生きる社会が大きく変わってきていることがあげられます。地域・社会とのつながりが希薄化している現代において、子どもたちは「学校で学ぶこと」と、「はたらくこと・生きること」との関係を見いだすことが難しくなってきています。また、インターネット等の普及によって、たくさんの情報に触れることができるようになった一方で、ホンモノに触れる機会が減ってきていることも問題となっています。このような社会的背景から、今、学校では小学校から高校まで一貫した「キャリア教育」が必要であるとの声が高まっています。幅広い知識と、キャリア教育の推進・コーディネートに関わる専門的なノウハウ・スキルが必要とされます。
「キャリア」というと職業や経歴について考える方が多いかと思いますが、キャリア(career)の語源は、フランス語で道路や競馬場のコースを意味するキャリエール(carriere)に由来しているそうです。すなわち、「キャリア」とは職業・経歴という狭義だけでなく、人生の「轍(わだち)」や「人生を構成する一連の出来事」といった広い意味をもっている言葉だと言えます。キャリア教育とはまさにどう学び、どう生きるかを考える教育とも言えます。
学校教育、教育行政についての基礎的知識から、キャリア教育コーディネーターとして活躍するためのさまざまな実践的なワークショップをご用意しています。教育には一つの正解というものは存在しません。自分はどう考えるか、自分ならどんな解決法を導き出すのか、一方的な知識習得だけではなく受講者が自ら考え、次なる行動につなげていただくことを目的とした講座です。
行政機関や、教育関連団体など多様な場で今後活躍が期待されます。また、近年、社会貢献の一貫で教育支援を行う企業が増える一方で、学校教育に精通した人材はほとんどいないというのが実情です。業種を問わずCSRなど社会貢献の関連部署にとって今後貴重な人材となり得るでしょう。
育成機関が実施する「キャリア教育コーディネーター養成講座」に含まれる、30時間の「エントリーコース研修」と、コーディネーターとしての実践活動を経験する「実践コース研修」をご受講いただきます。全課程修了後、全国認定試験に合格すると、「一般社団法人 キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会 認定キャリア教育コーディネーター」として登録されます。
実践コースは、エントリーコースを修了された方が対象となる学校現場での実習を行うコースです。キャリア教育コーディネーターの全業務内容(企画・プログラム開発・学校との調整・企業や地域との調整・授業同行・プログラム評価など)をご経験いただき、コーディネーターとしての実践力を習得していただきます。実践コースは受講者のニーズに応じたサポートを行うため、キャリア教育認定試験に合わせ、一人ひとり異なるスケジュールとなります。実施内容の詳細やお申し込み方法についてはエントリーコースとは異なるため、説明会およびエントリーコース受講時にご説明しています。